オーガニック・サスティナブル・エシカルとは?今後のアパレルのスタンダード?

Organic? Sustainable? Ethical?

アパレル製品を作ろうと調べごとをしていると、最近のアパレルの潮流の一つに、「オーガニック」「サスティナブル」や「エシカル」といったワードにぶち当たることがあると思います。アパレル関連でも重要な要素となってきていますので確認してみましょう。

オーガニック(Organic)とは、「有機的な」と言う意味で、オーガニックコットンといえば有機栽培された綿ということです。農薬(枯葉剤や殺虫剤)や化学肥料を使わずに作ったコットンを指します。

コットンは天然素材の中で最もポピュラーかつ安価な商品ですが、大量消費社会の中で、環境を顧みない破壊的な大量栽培が行われてきました。綿花栽培のための灌漑によるアラル海の縮小はよく知られる話です。自然環境だけでなく、その地域に住む人にも塩分の多い砂嵐による健康被害が発生しているようです。

また、コットンは枯葉剤や農薬などを大量に使用してきていたので、深刻な土壌・水質汚染を引き起こしてきました。

そんな状況に対するアンチテーゼとして生まれたのがオーガニックコットンです。繊維製品としてのオーガニック認証はGOTS(Global Organic Textile Standard)とかOCS(Organic Content Standard)、が有名ですね。各認証機関によってそのオーガニックの定義は異なります。

サスティナブル(Sustainable)は「持続可能な」と言う意味で、環境負荷の低い製造方法や繊維植物の栽培方法(オーガニック)などが内包されます。

そして、 エシカル(Ethical)というのは「倫理的な」という意味です。つまりは、環境や労働者からの搾取行為のない倫理的な製品ですよ、ということを指しています。サスティナブル、エコ、フェアトレードやオーガニックと言った範囲を内包しています。こちらは札束で頬を叩く資本主義社会に対するアンチテーゼも含まれていると言っても良いかもしれません。

「意識が高い系」と揶揄されることもある上記のような考え方ですが、実際繊維産業でも天然繊維に関しては、工業製品でありながら農作物として地球環境と密接な関わりがあることは確かです。

ただし、 正直なところ、ここらへんは可処分所得に余裕がある人が好む属性にはなってきます。もっとも、小規模のブランドは生産ロットからどうしても割高になってしまうので、可処分所得が高い層に訴求するには、ある意味ではピッタリな属性ではあるかもしれません。

とにかくここらへんは、デザイン以外の部分でのブランディングにも大いに関わってくるので長く繊維系の仕事で食っていきたいと考えるならば、確実にチェックして置かなければいけないとも思います。

なお、OCSの認証元であるTextile Exchange では、各繊維素材の投入エネルギーや農薬使用量・水の使用量などをまとめたデータを公開していたりするので、こちらも見ものです。

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