Banana(芭蕉布)|食える(edible)着られる(wearable)繊維植物

芭蕉布は沖縄で伝統的に作られてきた織物です。

沖縄の織物といえば、宮古島で作られてきた「宮古上布」が有名も有名ですが、宮古上布は苧麻(ラミー)を使っています。対して、芭蕉布の原料はイトバショウ=糸芭蕉という植物です。芭蕉=バナナ、つまり、バナナ織物なんですね。

とは言え、イトバショウというのは糸を作るための植物なので、食用の実をつけるバナナとは別の種類のようです。繊維用の芭蕉は3年ほどかけて栽培するようで、大麻・亜麻は一年草、苧麻は多年草ですが一年で収穫可能なことから比べると、3年というのはなかなか手間のかかる繊維原料と感じます。

芭蕉布は、いわゆる靭皮繊維に含まれ、アサ(大麻・苧麻・亜麻など)と似たような、繊維が固めでシャリ感があるようですね。

芭蕉布保存会の方々のウェブサイト↓では、芭蕉布の製造工程など非常にわかりやすく解説されています。また、美しいパターンも掲載されています。絣での柄の表現って本当にすごいです。

◯喜如嘉の芭蕉布保存会
http://bashofu.jp/

チャンスがあれば触ってみたい繊維原料の一つです。

なお、工業的な繊維としても、芭蕉を手に入れることはできるようです。
他と違ったおもしろアパレルを展開するのであれば良さそうな素材ですね。肌触りなど気になるところではあります。

◯麻絲商会
http://mashi.co.jp/info_2.html#basyo

なお、他にも、

◯日本で唯一のバナナ繊維アパレルブランド
https://readyfor.jp/projects/takarajima

と言った島バナナ(食用)の芭蕉から糸を作るといったプロジェクトも行われていたようす。これはまさにedible wearable!素晴らしいプロジェクトに拍手です。